星野源アリーナツアーContinuesの感想

2017年7月9日(日)真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われた星野源さん初の全国アリーナツアー、Continuesに行った日の個人的日記です。 

 

子を母に託し一人で会場へ。開場時間の15時半に会場に着くように地下鉄に乗ると、明らかに星野源ファンの女性しか乗ってない。ジャニーズのコンサート並みの女性率の高さだけど、みんなでこれからイオンモール行きますみたいな普通〜な感じ。会場に着いてグッズ買ってすぐ入場したら、会場に冷房が無いせいで通路からめちゃくちゃ暑いし一歩アリーナに入ったら蒸し地獄過ぎてえっこれで三時間無理じゃろ…ってなって動揺して席まで行かずに引き返す。一回席まで行ってみてじっと座ってたらいや岩盤浴?!ってなってまた引き返して、5分前まで外待機してやっと着席。隣の席に2歳児連れたお母さんが居て、話してみたら開演一時間前からこの蒸し風呂の中に居るって言うから精神の強さに言葉を失った…

今考えたらよくあんな暑さで三時間誰も客倒れずに終われたなーと感心するよ。星野さんサイドも、もう真夏に真駒内はやべぇぞって解ってくれたはずだから次は…いや…来てくれるだけでありがたい…でも真夏はもうね……

 

 

 

 

開演時間になり非常灯が消されると、声優宮野真守さん演じる後輩(J-POP)と大塚明夫さん演じる先輩(歌謡曲)の会話が流れる。アニメやゲームが大好きで花澤香菜さんをラジオのゲストに読んだり小野坂さんと著書で対談したりしてる星野さんならではのオープニング演出で素敵だなーと思って聴いてました。

 

場内が明るくなるとバンド演奏が始まり、ステージ中央にはマリンバを叩く星野さん!!えっマリンバさっきまで置いて無かったのにいつの間に!!!?!!!!!!あれだけ恋ダンスだ平匡さんだと騒がれた後のツアーの一曲目が、マリンバ演奏から始まるよ。なんならマイクすら持ってないよ。選曲ももちろん驚いたけどそれより、いかに彼が自分を取り巻く状況を冷静に見ていたのかが分かって。周りがどう変わろうと、ちゃんと自分の足で立つ人、立とうと努力し続けてる人だと思った。星野源って人に惹かれる理由はこういうとこなんだな…って。一曲目で倒されました。もうこれだけでも来たかいがあった。。

 

真剣な表情でマリンバを演奏し一曲目が終わるとその流れでマリンバから始まる曲「化物」で初めて声が聴けて、本物だ…生きてる…歌ってる…!!ってなって。いつも家で聴いてる音を何千人と一緒に聴いてる高揚感と、色んな音がして分厚いのに耳にスッと入ってくる生バンドが本当に素敵で、たまに星野さんの姿を見るの忘れるくらい聴き入る。

「桜の森」の終盤、ギターを掻き鳴らす姿は尊くて合掌するしかなかった。あの汗、清すぎる。あと、何千人が見つめるステージの上でも「暑いね〜無理だってなったら全然座ってていいですからね」と普通〜に穏やかに呼びかける声が深夜ラジオの向こうでぼそぼそ喋る声と同じで、変にほっとした気持ちになる。あー、星野源はあの星野源のままだ、ってなって。

 

「NightTroop」「雨音」としっとりな流れから、「自分の曲は全部どこか繋がっていて。どの曲が無くても「恋」って曲はできなかったです。」みたいなことを話してから(多分言ってたけどもしかしたら妄想かもしれない)「くだらないの中に」「フィルム」「夢の外へ」の流れ。夢の外への間奏で三拍子になるところの手拍子をライブで出来たのが超嬉しかった。頭の中で夢見てたこの景色が現実にあって。まさに夢の外へ連れてってもらえました。

 

その後はセンターステージというにはかなり小さい、直径2メーターくらいの丸い台みたいなところで弾き語り。丸い台はアリーナの真ん中にあってめちゃくちゃ客席と近い。あの辺のお客さんは全部見えたんではなかろうか。毛穴とか。36歳の毛穴見たいなーリアルに感じたいなーいいなー。

最初にタイトル含め個人的に好きな「穴を掘る」を歌ってくれたのが嬉しかった。星野さんって行間にちゃんと空気が流れているような歌詞を書かれるんで、聴く人それぞれが、それぞれの受け取り方ができるようになっていて、聴いてて本当に楽しい。決まった意味のある歌詞に自分を投影するのが難しい青春時代(笑)を過ごしてたから、会いたいとか会えなくて寂しいとかそういう思いがわからなくて、でもそういう曲って多くて。普通はこういう感情を持ってるものなのか、、って思いながらただ傍観してるような聴き方しか出来なくて。だから、そういうところに音楽の楽しさを見出せたのは初めてだった。

 

で、穴を掘り終わって、ぼそぼそ喋り始める。「東日本大震災の日僕はライブの前乗りで札幌にいたんです。後から札幌に来る予定だった楽器隊の乗ったフェリーは津波の影響で着岸出来なくなって、ライブはもちろん中止になって。札幌でもかなり揺れたし、ニュースでもずっと流れてて、でもラジオ出たり仕事はしなくちゃいけなくて。怖くて不安で一杯だったんです。で、翌朝ホテルのエレベーターに乗ってたら、途中でお仕事終わりのデリヘルのお姉さんが乗ってきて。一階で降りて迎えの車に乗って去っていかれたんですけど。なんか、めっちゃ格好いい…と思って。こんな時でもしっかり自分の仕事をこなしてて。僕も普通に仕事しようって思えたんです。

 

 

 

 

 

 

 

………そんなあの子は、透明少女。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰、この流れでNUMBER GIRLのカバー「透明少女」ギターかき鳴らして歌うかよ好きだよもうね、震災の話で緊張感のあった客席がデリヘル嬢の話でふっと気抜けた笑顔になって、そっから最後曲フリだったとわかった途端の空気。どよめきと拍手ですよね。私はもうひれ伏してた。降参。

 

そして、「くせのうた」で弾き語り終わり。女子の鼻水啜る音があっちゃこっちゃからしてた。